「食事は、人生の練習だ」と、私は常々、そう感じています。
お腹を満たすだけの作業ではなく、そこには人間関係の縮図のようなものが広がっているからです。
とりわけ、経営者の方々と食卓を囲むと、そのことを強く意識させられます。
経営者の方々は、驚くほど静かに、そして深く、周りの人を見ています。
肩書ではなく、「どう食べるか」「どんな間を持っているか」
・ 一人だけ早く食べ終えていないか。
・相手のペースを感じているか。
・場の空気を壊していないか。
見られているのは、テーブルマナーという技術よりも、もっと根源的な「人としてのあり方」なのです。
そして、この感覚は大人になって急に身につくものではありません。
そのほとんどは、私たちが過ごした家庭の食卓で、無意識のうちに育まれたものです。
「いただきます」と共に始まる、家族との時間。
ペースを合わせ、言葉にならない思いを感じ取る。
それは、学校では教えてくれない、最も大切な学びの場だったのかもしれません。
これは、AIが決して真似できない、人間だけが持つ美しい営みです。
だからこそ、私は事業においても、人生においても、
本当に大切なのは
「何を成し遂げるか」ということ以上に、
「誰と、どんな時間を共にするか」
人と人が丁寧に関わり合うことから生まれる価値を、私たちは何よりも大切にしたいと考えています。

